何が公開されたか

NEDOは2026年9月16日に開催したフィジカルAI Summitで、「国産汎用ロボット開発コンペティション」の開発成果を初めて公開しました。NEDOの公式サイトが告知しています。個々の機体の性能や参加者別の結果は、当サイトが確認した範囲では公表資料から読み取れないため、本稿では施策の位置づけに絞って整理します。

日本のフィジカルAI政策の流れ

時期施策内容
2026年3月AIロボティクス戦略米中に並ぶ「第三の極」として世界シェア3割を目指す
2026年6月24日成長戦略会議フィジカルAIに2040年度までに官民10.5兆円
2026年6月30日NEDO基盤モデル開発事業実施者にNoetraと産総研
2026年9月16日フィジカルAI Summit国産汎用ロボット開発コンペの成果公開

経済産業省とNEDOは2026年度、マルチモーダル基盤モデル開発プロジェクト全体に約3,873億円を支援し、5年間で1兆円規模になる可能性があると報じられています(ITmedia ビジネス、2026年10月5日)。政府は2040年にAIロボットの売上高約20兆円、世界シェア30%超を目標にしています。政策全体は日本のロボット・フィジカルAI政策で整理しています。

製造業への示唆

政策の柱は「現場データを使った基盤モデル開発」と「重点産業ごとの導入目標」です。基盤モデルの性能は、工場の動作データや作業データをどれだけ集められるかに左右されます。ユーザー企業にとっては、データを提供する側として関わるのか、完成したモデルを使う側に回るのかを決める時期に入っています。

よくある質問

コンペの成果を自社で使えますか?

成果の利用条件は公表資料からは確認できません。NEDOの今後の告知を確認してください。

10.5兆円はすべて補助金ですか?

官民の投資計画の総額で、民間投資を含みます。補助金の額ではありません。

この記事に出てくる用語

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この特集について

フィジカルAIは工場に来るのか

ロボット基盤モデルとヒューマノイドの実証。宣伝と量産ラインの距離を測る 全66本

  1. フィジカルAIとは:従来の産業ロボット・協働ロボットとの違いを4つの軸で整理
  2. 美的の「智能体工厂」:荆州工場の14エージェント・38シーンと人形ロボット
  3. ヒューマノイドの工場実証一覧:BMW・Mercedes・Schaeffler・BYDなど10社の現在地
  4. フィジカルAI導入の判断基準:今やるべき工場・待つべき工場を分ける5つの質問
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この記事を書いた人

株式会社サオス

株式会社サオス 製造DX部

DELMIA Apriso を中核とした MES / 製造DX の導入・運用・人材育成と、製造業向けAIの調査・開発・教育を手がけるITコンサルティング企業。ISO 9001:2015 / ISO 27001:2022 認証取得。 日本・中国・米国で製造業のMES・データ基盤・AI導入を手がけた実務者が、欧米・中国の一次情報にあたって書いています。