提携の内容

三菱重工業とPreferred Networks(PFN)は2026年8月31日、資本業務提携契約を締結しました。PFNが9月16日に公表した内容によると、三菱重工の出資総額は100億円です。

項目内容
契約日2026年8月31日
出資三菱重工からPFNへ総額100億円
対象領域社会インフラ、安全保障などミッションクリティカル領域
目的機械・システムの知能化・自律化に向けたAIの共同開発

ミッションクリティカル領域とは、停止や誤作動が人命や社会機能に直結する領域を指します。発電設備、交通、防衛装備などが該当します。

国産基盤モデルへの投資が続く

2026年は製造業による国産AIへの投資が相次いでいます。ファナックは7月24日に国産マルチモーダル基盤モデルを開発するNoetraへ出資し、Noetraには国内44社が出資しています。PFNは10月6日に国産基盤モデル「PLaMo 3.0 Prime」をMicrosoft Foundryの閉域環境で提供開始しました。共通するのは、設計データや設備データをどのモデルに見せるかという経済安全保障の論点です。この流れは図面をどのAIに見せるかで整理しています。

製造業への示唆

機械メーカーが自社製品にAIを組み込む場合、モデルの提供元が海外か国内かは、輸出管理、顧客の調達基準、長期の保守供給に影響します。防衛やインフラの顧客を持つ企業では、AIの出自そのものが調達条件になる可能性があります(推測)。また、ミッションクリティカル領域のAIは、判断の根拠を後から説明できることが求められます。どのデータで学習し、どの版のモデルがいつ使われたかを記録する仕組みは、民生の工場AIにとっても参考になります。

よくある質問

共同開発の成果はいつ製品化されますか?

発表時点では製品化の時期は示されていません。

出資比率は公表されていますか?

本稿の出典では出資総額100億円が示されており、出資比率は確認できません。

この記事に出てくる用語

用語集(日・英・中)をすべて見る

この特集について

製造業の生成AI、どこまで任せられるか

文書検索、手順書の生成、品質報告のドラフト。人が承認する範囲と任せてよい範囲の線引き 全91本

  1. 製造業の生成AI活用の全体像:業務別12ユースケースと導入の順番
  2. 製造業の社内文書RAG入門:手順書・図面・品質記録を検索する5層構成
  3. Siemens Industrial Copilotの全体像:5系統の提供状況と狙い
  4. 生成AIの情報漏えい対策:製造業が決めるべき入力禁止情報とログ管理の7項目
特集の記事をすべて見る →

この記事を書いた人

株式会社サオス

株式会社サオス 製造DX部

DELMIA Apriso を中核とした MES / 製造DX の導入・運用・人材育成と、製造業向けAIの調査・開発・教育を手がけるITコンサルティング企業。ISO 9001:2015 / ISO 27001:2022 認証取得。 日本・中国・米国で製造業のMES・データ基盤・AI導入を手がけた実務者が、欧米・中国の一次情報にあたって書いています。